Category: 根暗草子 (3/6)

2023-04-07
#21 或いは長すぎる思春期の終わり | 根暗草子
早いもので社会人生活も4年目を終え,5年目がはじまった.なりたいものは明治期の文豪の小説に出てくるような高等遊民と言って憚らず,神を信じないと言いながらも実家の裏庭に油田が出て仕事をやめられるように神に祈り,入社式への出社が嫌すぎて列車に揺られながら桜並木[...]

2023-03-08
#20 空蝉 | 根暗草子
西暦32XX年,愛知県は東西に膨張を続けていた.そんな宇宙を覆い尽くそうとせんとする愛知県をなおも走り続けている新幹線は,それでも昔のまま,三河安城駅を通過する時に名古屋駅の到着案内──列車は只今三河安城を定刻で通過し,あと何分で名古屋に着きます,というア[...]

2023-02-15
#19 語る夢があるなら | 根暗草子
実はここ数ヶ月,ふとした瞬間に思い出して気になってしまうことがある.話は昨年,11月まで遡る.今となっては理由は思い出せないが,平日の昼下がりに井の頭公園に散歩に行った.十中八九,夜勤明けで仮眠を取ってみたら運良く昼に起きることができたので出かけることにし[...]

2023-02-12
#18 言語が人格を支配する | 根暗草子
なんとなく雪を見たくなって,北海道に行った.取れた休みは3連休.3連休だと実家への帰省は難しくて──難しいと言うか効率が悪い.1日目と3日目が全部移動で終わってしまう──,向かったのは2年ぶりとなる釧路.1日目から2日目の朝は阿寒湖畔の温泉ホテルでのんびり[...]

2023-01-01
#17 山口さんちのツトム君がこの頃少し変だった理由を思い出せない | 根暗草子
また一つ歳を重ねてしまった.前回の誕生日,勢いで大阪に遊びに行って「誕生日を旅して過ごす」ことに味を占めてしまい,今年も無理やり休みを1.5日分捻出して向かうは杜の都,仙台.本当はまた大阪に行って,ちょっと良いホテルにでも泊まろうかと──もうアラサーだし─[...]

2022-09-26
#16 みんなバラエティやってたなんて | 根暗草子
梅雨が明けても週末は天気がパッとしない夏が過ぎ,気づけば秋雨前線がかかりはじめた頃,滋賀県に行ってきた.理由は,近畿は秋雨前線がかからない予報になっていたから,ただそれだけ.7年ぶりとなる滋賀県.7年前は大津市と京都の境にほど近い,逢坂関を見に行った.百人[...]