Bluelight Sonata

2022-01-17

たぶん好きやねん

At Hozenji Yokocho, “Minami”, Osaka.

2021年の暮れ,誕生日とその翌日のカレンダーを見たら,うまいこと暇になりそうだったので休みを取ることにした.齢を重ねついにアラサー.そろそろ金にモノを言わせてラグジュアリーなホテルで優雅な誕生日でも過ごしてやろうかと思って平日ど真ん中の2連休にしてみたわけだ.

が,降って湧かせた2連休をどう有意義に使うかちゃんと考えることもなく,気づけば誕生日前日を迎えていた.これは最近の自分の悪い癖だ.検討しないといけないことを放ったらかして,前にも見たYouTubeの動画を見たりして期限切れを迎える.最近はそんなパターンばかりだ.

昼休みにおもむろにJALのホームページを開き,翌日の便で安く買える行き先を探す.だいたい予想はついていたけど,伊丹便が安定して安い.よって伊丹空港に飛ぶことにした.行き先は大阪だ.


大阪の何がいいってこの気軽さが良い.飛行機の便数も多くて,空きもあることが多いので,27歳になった今となっては使えないがスカイメイトで当日フラッと飛行機に乗れる.そうでなくても新幹線との競合もありだいたい運賃が安上がり.帰りの時間を決めておかなくても,いいところで切り上げて新幹線に乗り込んで一息ついていれば東京に戻ってこれる.

そんな軽いノリで大阪に何度も遊びに行っている.そしてそのたびにちゃんと楽しめている.写真趣味的には下手な観光地に行くより大阪のほうが楽しい.商人の街という歴史もあってか,活気もあり,賑わっている商店街も多い.そういうところをフラフラと彷徨うだけで楽しめる.

この日もいつものように伊丹空港に降り立って,モノレールと阪急を乗り継いで一路梅田を目指すように見せかけて,いつも車窓から見えて気になっていた岡町駅前の商店街を歩く.梅田行きの準急に乗り込むと豊中の隣の駅を通過するときにちらりと見える商店街の看板がずっと気になっていた.活気のあるアーケードと,1本離れたノスタルジックな路地を散策して楽しんで,駅に戻った.


こんな感じで気軽に楽しめる大阪で,実は一番難しいのは「どのたこ焼き屋に入るか」という問題だ.そこら中にたこ焼き屋があるので,食べるのは容易なのだが,後日大阪出身の人に「○○っていうたこ焼き屋行った」と言うと,「あー(笑)関東の人ってそういうとこ行っちゃうよね(笑)」「え?そんなに高いの?うわー観光客向けだわー」みたいなマウントを取られたりする.地元の人間はそういうところいかないから,みたいな半笑いの反応をされるのだ.たこ焼き選びに失敗すると「映す価値なし」みたいな扱いになる.怖い街だ.

今回はそんな恐ろしいたこ焼きシティを歩くにあたり強力な助っ人を用意した.大阪出身の会社の後輩だ.昼休みに飛行機を予約して即,「全然仕事関係ないんだけど,明日大阪行くことにしたけどどこでたこ焼き食べればいい?」とチャットしてオススメのたこ焼き屋を聞き出した.そう,今回は大阪人公認のたこ焼き屋選びなのだ.もう怖いものなど何もない.


何時もは常宿──とカッコつけてみたもののドーミーインというオチ──のあるキタ側に泊まるのだが,今回は後輩推薦のたこ焼き屋ありきなので珍しくミナミに泊まるなどして,たこ焼き屋を目指して夜の法善寺横丁を彷徨う.昼間に来たことはあったけど,夜はまた別の魅力があって.たこ焼き起点で大阪はまだまだ楽しめる.多分またアテもなく遊びに来るだろう.自分は多分この街が好きだ.

それはそうと,たこ焼き屋を教えてもらったお礼にお土産を買っていこうと思うのだけれど,東京在住の大阪出身の人に大阪のお土産を渡す場合,果たして何を渡せばいいのか,というのはたこ焼き屋選びなんて目じゃないくらい難易度高いね.

Category: つぶやき