2020-11-29
Cinematic Yokohama #02: 残響
また土曜日が終わっていく.
一時期は落ち着いた特に用事もないのに出かける場所を絞り出しては出かける週末が,最近再び続いている.そして,何かに取り憑かれたように,なかば無意識のうちにそうしていた春先の頃とは違い,最近は意識的に,意図的にそうしている.
4月から勢いではじまったテレワークも幸か不幸か定着して早半年,最近は半ば自宅が仕事場と化してしまい,自宅にいると落ち着かないという症状に苛まれている.
巷ではそういうことを避けるために自宅内でも仕事をする場所を決めてメリハリをつけましょうとか言われているらしいが,東京の片隅のうさぎ小屋みたいなボロアパートの1Kの部屋で慎ましく生きている身からすると,そんなものはただの夢物語でしかない.普段から使っているデスク以外に仕事できる場所はないし,仕事以外もその場所を使うしかない.
結果,平日仕事をするときの場所・道具・体勢その全てが,休みの日にPrimeVideoを見ているときのそれと全く同じという状態に陥って,休日にぼんやりとPCをいじっていても心が休まらない.
極めつけは窓から見える夕焼けで,空がどんなに綺麗に焼けても,平日の日没後続く残業を予感させるそれは倦怠感を生む.この部屋には薄っすらとした残業の残響が広がっている.
だから,こんなに空が綺麗に焼ける日は,土曜日を土曜日たらしめるために出かけ続けている.
Category: Cinematic Yokohama