2020-05-16
のぞきこむように
初ボーナスをまるごと吹き飛ばしてFE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)というレンズを買ってから,このレンズの望遠端105mmの画角が好きでたまらない.本来このレンズの大きな魅力の一つはその汎用性の高さなんだろう,であれば当然いろんな焦点距離で撮った写真が溜まっていく……かに思われたけど,撮った写真の焦点距離分布をとったらきっと105mmが異常に多くなる.
中望遠の魅力はポートレートの観点から語られることが多い,がポートレート撮影のおおよそ対極にある自分にそのメリットは当てはまるはずもなく,何故中望遠が好きなのかを自分でもうまく言語化できずにいた.何となく,狭っ苦しい路地みたいなところで撮ることが多いので,圧縮効果とボケにハマっているのかなとずっと思いこんでいた.路地で中望遠を使うと必然そういう写真が多くなるから.
この神戸ポートタワーを撮ったとき,どうもそれだけが理由ではないらしいと気づいた.遠目から,何かの隙間にふっと現れたもの,それを撮るときにも105mmとの相性が異様に良い.旅行の時の悪癖の一つに,「乗り換え回数を増やすくらいなら歩く」というのがあって,この時も神戸ポートタワーに行くなら元町なり花隈まで行けば良いところを何故か三宮から歩き続けていた.すると必然,こういう遠くからのぞきこむような構図に出くわすことが多くて,そこで中望遠の出番がやってくる,という仮説.
性格が捻くれているので,有名観光スポットをシンプルに撮りたいとなかなか思えない.奇を衒いたい.へそ曲がりだから.なるほど中望遠はそんな捻くれ者にもぴったりだったんだなあ,と思った.
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